2015年02月13日

酒類業界トップ サントリーへ

酒類大手3社は12日、2014年12月期連結決算を発表した。

 キリンホールディングスが主力のビール事業の不振などで減収減益。サッポロホールディングスが酒税を巡り116億円を追加で納税したため大幅な減益だった。

 一方、16日に決算発表するサントリーホールディングスの連結売上高は2・4兆円規模となる見通しで、通期でも業界トップがサントリーに代わる見通しだ。

 キリンは、売上高が前期比2・6%減の2兆1957億円、税引き後利益が同62・2%減の323億円だった。昨年の消費税増税後の新商品投入が出遅れ、販売低迷が続いた。ビール類のシェアも大手では唯一落とした。

 サッポロは、第3のビールだった「極ゼロ」が「異なる酒税区分の可能性がある」として不足分の酒税を納付したため、増収だったが税引き後利益は96・4%減の3億円だった。アサヒグループホールディングスは増収増益だった。  


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2014年12月23日

キリンHD新社長、巻き返しへ写真

キリンホールディングス(HD)は22日、三宅占二社長(66)の後任に、事業子会社、キリンビールの磯崎功典(いそざき・よしのり)社長(61)を充てるトップ人事を発表した。ビール類市場が縮小する中、キリンは市場シェアを大きく落としている。「キリンブランド」の再構築を図り、シェア回復への巻き返しを目指す。来年3月末に開かれる株主総会を経て、正式決定する。磯崎氏は、中間持ち株会社で、国内飲料事業を統括するキリン社長も兼務。三宅氏は代表権のない会長に退く。これに先立ち、来年1月1日付でキリンビール社長に、キリンビールマーケティングの布施孝之社長(54)が就任する。

 社長を退任する三宅氏は「5年間全力投球した。やり残したことはない」と振り返りつつ「残念だったのは、国内で(キリンへの)支持が低下したこと。毎年の利益目標を達成できなかった」と無念さをにじませた。

 キリンがビール業界の「盟主」だったのは、遠い過去の話だ。ビール類市場では、2001年に「スーパードライ」で攻勢をかけたアサヒビールに逆転を許し、首位から陥落。09年には返り咲いたものの、三宅氏が社長に就任した10年以降はシェアを落とし続けた。今年1~6月は33.1%とアサヒに5ポイントの差を付けられた。サントリーやサッポロもシェアを伸ばしており、キリンは「独り負け」の状態だ。

 11年にはブラジルのビール2位、スキンカリオールを買収するなど海外事業に注力したが、逆に国内の戦略がおろそかになったとの指摘もある。そのブラジル事業も低迷しており、八方ふさがりの状態だ。

 磯崎氏は国内とブラジルの立て直しを重点課題として掲げ、「消費増税後の対応で、競合他社はしたたかな戦略をとった。商人という精神がキリンには欠けていた」と反省する。磯崎新社長は就任直後から、営業力の強化と「キリンブランド」の再構築に向け、待ったなしの対応を迫られることになる。【神崎修一】

 ◇ビール類市場

 2013年のビール類(ビール、発泡酒、第3のビール)の国内総出荷量(課税済み)は前年比1.0%減の4億3357万ケース(1ケースは大瓶20本換算)となり、9年連続で過去最少を更新した(現行方式の統計は1992年から)。少子高齢化や若者のビール離れに歯止めがかかっていない。今年1~9月も夏場の天候不順が響き1.6%減だった。ビールは1.0%減の1億5480万ケース、酒税率が低い第3のビールは3.5%減の1億1418万ケースだったが、発泡酒は1.7%増の4430万ケースと12年ぶりに前年実績を上回った。サッポロビールがプリン体ゼロの「極ZERO(ゴクゼロ)」を7月に発泡酒として発売。他社も追随して人気が出ている。  


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2014年11月24日

スカイ JALと提携検討の意図写真NEW

 11月21日、スカイマーク(SKY/BC、9204)が日本航空(JAL/JL、9201)に対し、経営支援を要請したことを明らかにした。具体的な内容は今後詰めていくが、旅客や貨物分野でのコードシェア(共同運航)を両社で検討していく。
しかし、なぜ国内航空会社で売上高首位の全日本空輸(ANA/NH)ではなく、JALなのか。なぜJALはSKYに出資しないのか。「シリーズ・航空業界素朴な疑問」第3回は、提携を検討する両社の意図を探る。

◆独立にこだわる西久保社長

 SKYの歴史的経緯を見ると、必ずしもJALと密接な関係にあったわけではない。会社設立翌年の1997年7月、ANAと技術指導などの契約を結んでいる。その後、2000年9月には空港のグランドハンドリングや整備を自前でこなすようになった。人的な面では、ANA出身者は役員も含め、現在も一定数いる。しかし、SKY以外の新規航空会社3社がすべてANA傘下にある状況と比べると、両社は特段深い間柄ではない。

 一方、JALとの関係も似たようなものだ。2005年4月、前月に運航を始めた羽田-関西線でコードシェアを実施。しかし、翌年3月末には運休している。JALの経営破綻後の2010年12月には、JALの退職者の大量採用を決めているが、前月にSKYがエアバスと総2階建ての超大型機A380導入の基本合意を締結したことを受けたもので、人材確保以上の意味は持たない。

 それは何よりも、西久保愼一社長が経営の独立に対して、強いこだわりがあるからだ。

 「今までお騒がせすることの多かったスカイマークだが、日本の航空業界に価格競争を持ち込んだ自負がある。自立した経営を維持したい。今回ばかりは応援していただくよう、お願いしたい」。

 今年7月29日、エアバスがA380全6機の購入契約を解除したことについて会見した西久保社長は、報道陣に対してこう訴えた。

 ANAともJALとも距離を置き、独立した経営にこだわってきたSKY。ではなぜ、ANAではなくJALと組むのか。これは現在の国内線シェアと大きく関係がある。

◆羽田国内線はANAが過半数

 弊紙が21日に報じた(関連記事)とおり、羽田空港の国内線シェアを発着枠数で見ると、JALが184.5枠で40.0%、ANAが172.5枠で37.4%、SKYが36枠で7.8%。ANAはSKYを除く新規航空会社3社(ソラシド エア、エア・ドゥ、スターフライヤー)とコードシェアを実施しており、ANAと新規3社を合算すると52.2%と過半数を占める。

 JALとSKYがコードシェアを実施した場合、ANA系の52.2%に対して2社は47.8%で、SKYとANAが組むとANA系が60%、JALは40%となる。

 西久保社長はJALの再上場が目前に迫った2012年7月、再上場を歓迎する意見書を羽田雄一郎国交相(当時)に提出している。

 意見書の中で西久保社長は、空運業の事業計画は景気変動に耐えられる資金計画が必要だとし、市場からの資金調達は経営上不可欠だとしている。そして、JALの再上場により空運業界全体が安定することが、SKYの経営にも安定をもたらすとの考えを示した。

 一方、再上場に反対していたANAに対しては、「単なる企業間競争の中での論理であり、業界全体の安定を考慮しているものではない」と批判。「業界の安定という錦の御旗を、自社の損得で使い分けることは、品性に欠けるものではないか」。

 かつて新規航空会社のエア・ドゥ(ADO/HD)やスカイネットアジア航空(ソラシド エア、SNJ/6J)の経営が悪化した際、ANAが「業界の安定」を掲げて事実上傘下に収めたことで、新規参入した航空会社の自由競争が歪められたと指摘している。

 SKYの幹部は、今回JALとの提携を検討することについて、「(SKYとJALが組めば)ANA対JALの比率は半々に近くなり、価格競争は続く。それがなくなれば、(価格競争を持ち込んだ)うちの存在価値はない」と打ち明ける。

◆国交省監視下のJAL

 では、なぜJALはSKYに出資せず、コードシェアにとどまるのか。

 ひとつはSKYの財務体質だ。今年7月にエアバスが契約を解除したA380全6機の違約金は7億ドル(約826億円)にのぼる。2015年3月期通期単体の業績予想も、純損失が過去最大の136億7600万円の赤字(2014年3月期は18億4500万円の赤字)となる見通しで、JALが火中の栗を拾うメリットはない。

 もう一つは、国土交通省航空局(JCAB)がJALに対して2012年8月10日に示した文書「日本航空への企業再生への対応について」(いわゆる8.10ペーパー)の存在だ。JALの中期経営計画の最終年度となる2016年度までの投資や路線計画について、同局が監視することになっている。

 今回のSKYとJALの提携について、JCABが難色を示す根拠は、8.10ペーパーが存在するからだ。国交省幹部は「まだ具体的な提携内容の説明はない」と語るものの、8.10ペーパーに抵触する内容であれば、首を縦には振れないという。SKYは月内にも説明する見通しだ。

 西久保社長が報道陣に対して明らかにした、2015年2月から羽田-福岡線などでコードシェアを実施するという内容については、SKY幹部は「何も決まっていない。目標だ」と語っており、提携が実現する時期や内容は流動的と言える。

 福岡線はシートピッチがJALのクラスJと同等の広さの「グリーンシート」を備えたエアバスA330-300型機(271席)で運航しており、12月からは全便がA330での運航になる。羽田-札幌線も一部便にA330を投入しており、SKYの主力であるボーイング737-800型機(177席)と比べて、A330の運航便は1便あたりの座席供給量が1.53倍となっている。福岡線のロードファクター(座席利用率)を見ると、必ずしも座席供給量の増加に比例した伸び率にはなっておらず、コードシェアが実現すれば、JALとSKYは競争が激しい同路線でウィン-ウィンの関係を築ける。

 完全な独立経営に行き詰まったSKYと、これ以上ANAに羽田の国内線シェアを取られると苦しいJAL。ハイリスクなSKYの財務体質と、8.10ペーパーの存在が、両社をコードシェアという「落としどころ」に向かわせている。  


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2014年10月27日

SANYO北米TV、船井に売却へ

パナソニックは、子会社の三洋電機が北米で手がけるテレビ事業を、来年3月までに船井電機に売却する方針を固めた。

 売却額などは今後詰める。

 三洋は、米小売り大手ウォルマート・ストアーズに「SANYO」ブランドの液晶テレビを、年約100万台販売し、売上高は約300億円。海外メーカーに押されて収益が悪化しており、2013年度は赤字だったという。

 船井電機は、主力としてきた北米向けテレビ事業が低迷している。「SANYO」ブランドのテレビを品ぞろえに加え、事業の立て直しを図る。  


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2014年10月14日

正恩氏が公の場に 9月3日以来NEW

(一部更新)北朝鮮の朝鮮中央通信(Korean Central News Agency、KCNA)は14日、金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)第1書記が、平壌(Pyongyang)に新しく建設された北朝鮮の人工衛星計画に携わる科学者向けの集合住宅を視察したと伝えた。
朝鮮中央通信は視察の日時を明らかにしていないが、同通信はこの種の出来事をその翌日に伝えるのが通例。朝鮮中央通信はまた、金第1書記が長く公の場に姿を見せていなかった事実や、第1書記の健康状態については一切言及しなかった。

 北朝鮮・朝鮮労働党の機関紙、労働新聞(Rodong Sinmun)は、金第1書記の上半身のみを写した大判写真を第1面に掲載。また、左手に持ったつえに頼って歩く金第1書記の全身を写した小さな写真も複数掲載した。

 金第1書記の動静は、9月3日に音楽コンサートに現れたと伝えられたのを最後に、40日以上にわたって明らかにされていなかった。長期間動静が不明だったことで臆測が飛び交い、重病説やクーデターのうわさまで出ていた  


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2014年10月07日

高須院長 馬名拒否で怒り

美容外科「高須クリニック」の高須克弥院長(69)が6日、来月デビュー予定だった自身所有の競走馬の名称登録を日本中央競馬会(JRA)に拒否されたとして「馬主会やめてやる!」と自身のTwitterで怒りをぶちまけた。
高須氏が登録しようとした競走馬の名前は「イエス・タカス」。そのほか、3つ候補を出すように指示されたたため、「イエスイエスタカス」「イエスタカスイエス」との名前でも申請したが、3つとも拒否されたという。

 高須氏は「拒否理由も言わん!わしをなめとる!」「メンツ丸つぶれだよ!」と憤慨。「頭にきたぜ!馬主会やめてやる!」と収まらない怒りをつづった。  


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2014年09月25日

iPhone 6購入「音声定額プラン」が半強制に

9月19日にiPhone 6/6 Plusが発売となり、この週末は家電量販店やキャリアショップが賑わいを見せました。 
 今回、iPhone 6/6 Plusを新規契約あるいは機種変更した際に、必ずと言って良いほど「音声定額プラン」を勧められるようです。
 「音声定額プラン」とは、月額2700円で国内の固定電話・携帯電話がすべて定額の範囲内で通話できるというもので、いつでも何時間でも定額内に収まるというのが魅力です。NTTドコモが「カケホーダイ&パケあえる」、KDDIが「カケホとデジラ」、ソフトバンクモバイルが「スマ放題」という名称でサービス提供されています。従来の料金プランが選べなくなるキャリアは?

 NTTドコモはかつての月額980円のプランが選べず、「カケホーダイ」プランに一本化されているため、音声通話をしたい場合は、この月額2700円のプランしか契約できません。
 KDDIとソフトバンクモバイルは、従来の月額980円の従量制プランと月額2700円の定額制プランの2つから選ぶことができますが、店員さんは月額2700円の定額制プランを勧めてくるケースがほとんどのようです。
「音声定額プラン」登場の背景は?

 これまで30秒20円という通話料金体系が一般的だったのにも関わらず、なぜ月額2700円でカケホーダイという画期的なプランが登場してきたのでしょうか。
 最も大きな理由は「LINE」を代表とするインターネット電話サービスの普及です。LINEであれば、相手のIDさえわかれば、いつでもどこでも無料で通話できます。ネット環境の悪いところでは音質がイマイチだったりもしますが、「無料」であればそれも我慢できます。友達と何時間もしゃべっても無料となれば、携帯電話の090や080、070の番号は使わなくなるというものです。
 また、携帯電話各社では、「VoLTE」という新サービスを始めつつあります(NTTドコモはサービス開始済み、KDDIとソフトバンクはサービスを準備中)。これは、音声をLTEという通信回線に載せるという技術で、従来に比べて回線を占有しないことから、低コスト化が実現できると言われています。将来的にはVoLTEが一般的になることもあり、NTTドコモでは他社に先駆けて、音声定額制を開始して、顧客獲得を強化しようとしていました。

 これまで月に数千円を音声通話料に支払っている人が、月額2700円のプランに変更しただけでは、携帯電話会社は大赤字になります。そのため、携帯電話会社はすべての人に新料金プランを契約してもらい、「ほとんど音声通話をしない」という人にも月額2700円を支払ってもらうことで、収益を確保し、全体のバランスをとろうとしているのです。
 NTTドコモでは、すでに800万人が「カケホーダイ」のプランを契約していますが、同社では一刻も早く、5000万人近い全契約者に「カケホーダイ」を使ってもらおうと努力しています。

 しかし、一方で、最近は「格安スマホ」が人気です。音声通話料金やパケット料金をできるだけ抑えることで、スマホであっても月額1000円台の基本料金を実現できるとあって注目を集めています。携帯電話会社が月額2700円を基本とする動きがあるなかで、格安スマホ会社を選ぶ人が増えてくる可能性が出てきました。
  


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2014年09月17日

斎藤佑樹 持ってる発言後悔?写真

日本ハムの斎藤佑樹投手(26)が17日放送のTBS「石橋貴明のスポーツ伝説…光と影」(後9・00)に出演。早大時代の“持ってる発言”について「言わなきゃよかったですね」と苦笑い。“後悔”とも取れる思いを吐露した。
 番組MCを務める「とんねるず」の石橋貴明(52)が自ら現場に赴き、直接インタビューもするドキュメンタリー。今年4月に続く第2弾となる今回は、日本ハム2軍の本拠地・鎌ケ谷球場(千葉県鎌ケ谷市)を訪れた。ロッカールームで行われた取材は約1時間に及んだ。

 斎藤は今年7月31日、ロッテ戦(QVC)に先発。6回を6安打1失点7奪三振の粘投。12年6月6日の広島戦(札幌ドーム)以来、785日ぶりの白星を挙げた。しかし、8月15日に出場選手登録を抹消された。

 インタビューの途中、こんなやり取りがあった。

 石橋「言ってたじゃない。早稲田大学で勝った時に“自分は持っていると思います”って」

 斎藤「言わなきゃよかったですね」

 2006年“ハンカチ王子”として早実を夏の甲子園初優勝に導いた斎藤は早大に進み、07年6月17日、全日本大学選手権決勝・東海大戦で優勝投手に。史上初の1年生MVPに選出され「一生何か持っているというか、こういう人生なのかなと思います」と語った。

 10年11月3日には、東京六大学秋季優勝決定戦・慶大戦で4季ぶり42度目の優勝。「何か持ってると言われ続けてきましたが、何を持っているのか確信しました。それは仲間です」と名言を残した。

 10年オフのドラフトで4球団の競合の末、日本ハムが1位指名。ヤンキース・田中将大投手(25)巨人・坂本勇人内野手(25)広島・前田健太投手(26)らと“ハンカチ世代”と呼ばれるが、プロ4年目で通算12勝16敗と苦しんでいる。

 シーズン中の異例の取材対応。番組を企画した編成部の菊野浩樹氏は「出演交渉がスムーズにいくとはとても思っていなかった」と振り返るが、大学時代の先輩がTBSにいたこと、インタビュアーが石橋だった2点が奏功した。

 対談中、帝京高校時代に甲子園を目指した石橋は何度となく早実の壁にはね返された思い出を語った。また、斎藤は「右肩関節唇損傷」に苦しむが、石橋も2~3年前にスキーで同じケガをし、リハビリのつらさを身をもって知っている。石橋は聖地のスターの反攻を期待し、熱いエール。斎藤は石橋と初対面ながら、感情がシンクロしたのかもしれない。

 取材現場に立ち会い、斎藤の言葉を初めて生で聞いた菊野氏は「『(持ってると)言わなきゃよかった』と言える斎藤投手もすごいじゃないですか。上から目線で言うわけじゃないですけど、人間って自分の弱さや苦しさを認めてから新しい成長があると思うんです。斎藤投手が表舞台でもう1回、輝く時が来ると感じた言葉でした」と復活を確信する。

 今回、ともすればチヤホヤされた過去の自分と向き合った背番号18。785日ぶり勝利のヒーローインタビューで「僕の第二の野球人生が始まります」と高らかに宣言した。巻き返しへ2軍で汗を流す日々は、再び手にする栄光につながっている。  


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2014年09月09日

昭和天皇実録、残された謎

◆マッカーサー会見・靖国参拝見送り◆

 9日付で公表された昭和天皇実録は、昭和天皇の生涯にわたる初めての公式記録だ。宮内庁が24年をかけ進めた一大事業だけに、新事実の発見に期待が集まったが、「昭和史を塗り替えるような新事実はない」と分析を進めている専門家は口をそろえ、残された「謎」も少なくない。今後、編修に使用された原史料の公開が進めば新たな昭和史研究の第一歩となる。(昭和天皇実録取材班)

 ◆両論併記◆

 宮内庁は、実録の編修にあたり、確実な史料に基づき「ありのまま叙述」することを基本方針とした。史料により内容が異なる場合は、「可能な限り検討した上で」(同庁書陵部)簡単な記述にとどめたケースや、両論併記の部分がある。

 1945年(昭和20年)9月27日の連合国最高司令官ダグラス・マッカーサーとの第1回会見が、その代表例だ。「戦争の全責任を負う者として、私自身を委ねるためお訪ねした」という昭和天皇の有名な発言がマッカーサーの回想記にある。だが外務省と宮内庁が2002年に公開した公式記録にはこの発言は含まれていなかった。

 実録は、戦争責任への言及がない公式記録の全文を載せる一方で、マッカーサーの回想記の一文も引用し、両論併記の形となった。マッカーサーとの会見は全11回のうち10回分の公式記録は確認されていない。宮内庁は米国にも職員を派遣して調査したが、新史料は発見できなかったという。

 ◆「拝聴録」の行方◆

 もう一つ、天皇の「本音」を知る重要な手掛かりになるのが「拝聴録」だ。戦前や戦中の出来事を戦後になってから天皇が側近に語り、まとめられたもの。

 複数回作成されたことはこれまで知られており、元宮内省御用掛の遺品の中から見つかり、90年に月刊誌で発表された「昭和天皇独白録」は、その一つとされる。編修にあたり、宮内庁は拝聴録の原文を探したが、所在は確認できなかった。ただ、占領期の「退位問題」について、天皇が68年(昭和43年)に回顧していたことは、聞き取りに関わっていた側近の関係史料などから特定された。

 靖国神社のA級戦犯合祀(ごうし)と昭和天皇の参拝見送りとの関係についても、実録は判断していない。06年に見つかった富田朝彦・元宮内庁長官の手帳メモには、天皇がA級戦犯合祀に不快感を示し、それ以降参拝しなかったとする内容が書かれていた。しかし実録では、88年(昭和63年)4月28日に天皇が富田長官に「靖国神社のA級戦犯合祀、御参拝について述べられる」とだけ記した。宮内庁は「富田メモは断片的でいくつも解釈ができるため、正確な気持ちがわからなかった」と説明する。

 47年(昭和22年)9月に天皇が宮内府御用掛を通じて、米国に沖縄を長期間にわたって軍事占領することを希望したとされる「沖縄メッセージ」についても、天皇が御用掛に会ったことや、後年、米国から文書が見つかったことは記されたが、天皇が御用掛にこうした発言をしたかどうかには触れなかった。

 こうした言動が盛りこまれなかったことについて、宮内庁は「確実な史料が少なく、また信ぴょう性が乏しかった」と説明する。

 ◆事実を「確定」◆

 一方、実録が事実を“確定”したケースもある。29年(昭和4年)6月27日、張作霖爆殺事件の処分を巡り、天皇が当時の田中義一首相を厳しく叱責する場面。

 天皇は「独白録」で「辞表を出してはどうかと強い語気で云つた」と振り返っているが、当時の重臣の日記などから「辞表までは求めなかった」との学説もあった。実録は、「辞表提出の意をもって責任を明らかにする」よう求めたと明記し、「独白録」説をとった。宮内庁は「侍従日誌なども検討して掲載を判断した」と説明している。

 ◆発掘史料の開示に期待◆

 宮内庁は、実録の編修作業の過程で「取材」を行い、元侍従長の百武三郎の日記など、存在が知られていなかった約40件の外部史料を発掘した。これまで未公開だった「お手元文書(皇室文書)」も引用した。

 これを生かした実録は、2・26事件をはじめ、重大時の時々刻々、そして天皇の衣食住のありようから、生物学者としての研究ぶり、見た映画の題名まで明らかにしている。天皇の「心労」「落涙」など身近な人たちしか分からない心の内も、要所要所で書き、戦争と平和の時代を生きた天皇の複雑な思いも伝えている。

 ただ史料収集には限界があった。同庁では、昭和天皇と接点のあった関係者の遺族らに日記類などの提供を要請したが協力を得られない場合も多く、「存在自体を公にしない」との条件で引用したケースもあった。

 同庁は「所有者の要望もあり、すぐには公開できないが、将来、条件が変われば史料名も開示することができる」と説明している。

 「お手元文書」原本は情報公開の対象外とされているが、実録執筆に使った「写し」は行政文書で情報公開請求の対象になる。古川隆久・日本大教授(日本近現代史)は「記載を検証するためにも、職員が書いた日誌はすべて公開するのが当然だ」と話す。宮内庁は9日から、同庁書陵部で全文を誰でも閲覧できる措置をとり、情報開示に積極的な姿勢を見せた。戦前、戦中、戦後と激動期にあった昭和時代の検証を進めるためにも、原史料を極力開示していくことが求められる。

 ◆腰引けた記述も◆

 伊藤之雄・京都大教授(日本近現代史)の話「実録を分析することで、これまでの仮説が裏付けられたり、事件の評価が変わったりしていくだろう。そこは評価したい。ただ、昭和天皇の人物評価や皇族とのあつれきなどは、意図的と思うが書かれていない。マッカーサー会見の記述も論争を避けようと腰が引けている。事実を挙げるだけでなく、合理的に解釈していかないと歴史の流れは見えてこない」

       ◇

 ◆昭和天皇を巡る残された謎◆

   (→は実録の内容)

 ◇マッカーサーとの会見で、「戦争の全責任を負う者として私自身を委ねる」と語ったか

 →「語った」とするマッカーサーの回想記と、その発言が不記載の公式記録の両論を併記

 ◇複数作成された「拝聴録」の行方は

 →宮内庁は2回調査したが、原本は見つからず

 ◇靖国神社の参拝見送りはA級戦犯合祀が原因か

 →史料の解釈が分かれるとして断定せず

 ◇米国に沖縄の長期軍事占領を希望したか

 →天皇の意向かどうかは特定せず

       ◇

 ◆百武三郎=1872年(明治5年)、佐賀県生まれ。日清、日露戦争に従軍し、1928年に海軍大将となる。36年11月、2・26事件で重傷を負った鈴木貫太郎の後をうけて侍従長に就任し、44年8月まで務めた。戦後は、結婚前の昭和天皇の三女、孝宮(たかのみや、後の故・鷹司和子さん)を百武家で預かり、家事見習いを教えたこともある。63年10月に死去。  


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2014年09月06日

ソマリア 過激派指導者が死亡

米国防総省は5日、米軍がソマリアで1日に行った軍事作戦により、ソマリアを拠点とするイスラム過激派アルシャバーブの指導者アハメド・ゴダネ容疑者が死亡したことを確認したと発表した。
 アーネスト大統領報道官はこれを受けて声明を出し、「アフリカで最大のアルカイダ系組織であるアルシャバーブにとって、深刻で象徴的な喪失だ」と強調した。   


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